2005年9月24日

便乗5冊企画: スーパーエンジニアへの道、他

この秋に読む!TOPエンジニアが刺激を受けた25冊便乗して僕も考えてみました。

 
スーパーエンジニアへの道―技術リーダーシップの人間学
G.M. ワインバーグ 木村 泉
共立出版 (1991/10)
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最初の一冊はワインバーグの「スーパーエンジニアへの道」にしました。 この本は コンサルタントの秘密―技術アドバイスの人間学と相補的な内容となっています。スーパーエンジニアの方は主に自分が学ぶするための方法、コンサルタントの方は人に影響を与えるための方法について書かれています。以前に、コンサルタントの秘密を読んで改心した話を書いていますが、結局のところ、基本的にはあまり変わっていないような気もします。

プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか
P・F. ドラッカー Peter F. Drucker 上田 惇生
ダイヤモンド社 (2000/07)
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成果を上げることについての本です。成果をあげるにはどうすればいいのか、という方法についても書かれていますが、読了後に残る一番大きなメッセージは「成果を上げることが大切である」ではないかと思います。癒し系のメッセージも多く、頭のよさと成果を出せるかはそれほど関係がない、であるとか、成果を上げることはむしろ習慣的な力である、といったようなことが書かれています。ドラッカーはある種の学者がよほど嫌いらしく、内輪でどうでもいい些事についての議論に終始している学者のことを頭がよくても成果を出せない人々の代表として何度も引き合いに出しています。何事も一刀両断で断言するドラッカー節は痛快です。

計算機プログラムの構造と解釈
Gerald Jay Sussman Julie Sussman Harold Abelson 和田 英一
ピアソンエデュケーション (2000/02)
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本物のコンピュータサイエンスについての本です。本物のという表現は大げさですが、この本のおかげでプログラミングの深さと自分のあほさ加減を思い知りました。当時書いた文章を読むと、何やらいたく感銘を受けている様子がわかります。結局のところ、すぐに元の世界に戻ってきたわけですが、一瞬でも奥義に開眼したような気にさせられて、多少はその余韻が後に残っただけでも、大きな収穫です。本書では Scheme でコードを書いていますが、本書で取り上げられている考え方や方法論はどの言語でプログラムを書くときにも違いを生むと思います。

Programming Pearls (ACM Press S.)
Programming Pearls
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Jon Louis Bentley
Addison-Wesley Pub (Sd) (1999/09/27)
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プログラミングのおもしろい問題を凝縮した本です。アルゴリズムとデータ構造の話題を中心に、さまざまな問題とそのエレガントな解法を軽妙に解説しています。 プログラミングのおもしろさと問題解決についての理解が広がる一冊です。日本語訳が出ているのに、なぜ英語版を紹介しているかというと、たまたま英語版が出版された頃に読んだという経緯があるためです。見つけた間違いを著者に報告して、ウェブサイトの 正誤表に名前を載せてもらったこともあり、思い入れのある本となっています。 続編のプログラマのうちあけ話も同様におもしろいです。

The Practice of Programming (Addison-Wesley Professional Computing Series)
The Practice of Programming
posted with amazlet on 05.09.24
Brian W. Kernighan Rob Pike
Addison-Wesley Pub (Sd) (1999/02/04)
売り上げランキング: 115,521

プログラミングの指南書です。実践的であるとともに普遍性もある内容となっています。コードの例は C言語が中心となっていますが、本書で扱われているトピックは他の言語でも通用します。プログラムをどのように書くべきかというエッセンスが非常に簡潔にまとめられています。 日本語訳 が出ていますが、こちらもたまたま出版された頃に英語版を読んだため、英語版を持っています。当時はたつをさんとよく洋書の読書会をしていました。

まとめ

5冊を選ぶにあたっては、どのくらい考え方に影響を受けたかを基準にしました。 読み込んだという点では、Perlプログラミング (Perl 4 の赤いラクダ本) が実は一番かもしれません。もう相当前になってしまいますが…。