2005年11月15日
Binary 2.0カンファレンス2005
Binary 2.0 カンファレンス2005 を 2005年12月2日に開催します。
- 主催 - Binary 2.0 カンファレンス実行委員会 (協力 Shibuya.pm)
- 日時 - 2005年12月2日 (金) 18:30-21:30 (18:00 開場)
- 会場 - 神保町三井ビル 17F 株式会社インターネットイニシアティブ (IIJ) 大会議室
- 参加費 - 無料
- 事前登録 - 定員100名 (定員に達したので締め切りました)
- プログラム 内容・順番・時間などは予告なく変更する場合があります。
無事に終了しました。当日の模様は 発表資料とレポートをどうぞ。
プログラム概要
- Binary 2.0 時代の到来 - 高林哲 10分
- プログラムはなぜ Mona OS で動くか?fork?何それ? - ひげぽん 15分
- Dynamic Programming Language C -- 私は誰? - 浜地慎一郎 20分
- g++と例外キャッチボール - 中村孝史 20分
- G-Inspector -- GTK+ ランタイムインスペクション - 青笹茂 20分
- 実行時自己書き換え佳境 - 首藤一幸 15分
- ハードコアバイナリアンへの道 - 八重樫剛史 15分
- ライトニングトーク
- Binareal - バイナリファイルの構造と解釈 - 大和正武 5分
- いけないお化粧magic(5) - 野首貴嗣 5分
- livepatch - 概念と技法 - 鵜飼文敏 5分
- 斜め下を行くバイナリ書き換えの探求 - 後藤正徳 5分
- Cache Pollution Aware Patch - よしおかひろたか 5分
- Inside QEMU - BERO 5分
- GNP --- 'g' Network Protocol-Stack (for Boot Loader) - g新部裕 5分
プログラム詳細
- Binary 2.0 時代の到来
- なぜ今さらバイナリなのか。バイナリアンとは、佳境とは、そしてハックリタイ症候群とは? Binary 2.0 の主要概念を解き明かす。
- プログラムはなぜ Mona OS で動くか?fork?何それ?
- 既存のOSの実装・仕組みを知らずにOSを作ったひげぽんが初心者目線でプロセスが動く仕組みを説明します
- Dynamic Programming Language C -- 私は誰?
- C/C++ などネイティブバイナリを吐く言語でも、ライブラリや OS の機能などを活用して実行時にさまざまな情報を取得することによって、 Java などにあるような、リフレクションやさまざまなデバッグ補助などができ…ます。
- g++と例外キャッチボール
- 長年微妙にブラックボックスとされてきたg++の例外処理を解き明かしたあと、C言語でg++の例外を捕まえたり投げたりします。C言語だって例外が使えるんです!(頑張れば)
- G-Inspector -- GTK+ ランタイムインスペクション
- ターゲットのコードを変更せずにインスペクションを行うためのツール G-Inspector の仕組を説明します。ついでに GTK+ を使う開発でほぼ必須となっている autotools (Autoconf/Automake/Libtool/pkg-config) の quick tour もやります。
- 実行時自己書き換え佳境
- Java野郎だと思われがちな私ですが、Javaの話をすると思ったら大間違いです。
- ハードコアバイナリアンへの道
- 近年驚くほど手軽になった FPGA に HDL を使って、究極のバイナリ者を目指すみなさんがノイマン型コンピュータのくびきから逃れるお手伝いをします。ただしキャッシュヒットしている Pentium に勝つのは至難の業なので覚悟するように。
- Binareal - バイナリファイルの構造と解釈
- Etherealに触発されて開発を始めたバイナリデータを可視化するためのツールBinarealを紹介する。
- いけないお化粧magic(5)
- 最近一部で物議をかもしているバイナリシグネチャですが、それを記述するためのもっとも歴史あるフォーマットmagic(5)について説明する、というふりをした笑いあり涙ありの5分間です
- livepatch - 概念と技法
- CGLの要求仕様のひとつに、実行中のプロセスにパッチをあてることを可能にするというのがあります。この要求仕様を満たすものとして開発されたものとしてPannusプロジェクトの成果がありますが、それにある意味インスパイアされて実装したのがlivepatchです。実行時パッチの概念とlivepatchにおける実装方法を簡単に説明します
- 斜め下を行くバイナリ書き換えの探求
- 現代の仮想メモリOSとファイルシステムがその真価をひたすらに隠し続ける、実行時バイナリの書き換え方法について探求します。
- Cache Pollution Aware Patch
- キャッシュを利用しないとなぜ速くなるのか?この夏、おおいに物議を醸したキャッシュを利用しないと劇的にキャッシュミスが減るパッチについてご紹介します。
- Inside QEMU
- qemuは複数のターゲット、ホストに対応したエミュレータです。Cコードを元にターゲットCPUバイナリからホストCPUバイナリへの any to any JITコンパイルを実現する仕組みを解説。
- GNP --- 'g' Network Protocol-Stack (for Boot Loader)
- バイナリをいじると言えばプロトコルスタックである。ネットワークからダウンロードしてブートさせようとm32r-g00ffに実装した"わりと最小"の{ {BOOTP,DNS}/UDP,HTTP/TCP} }/IPプロトコルスタックについて説明する。えー、説明したくないなぁ。
スピーカー紹介
- 高林哲
- バッドノウハウ族。 Binary 2.0 提唱者。バイナリアンワナビー。
- ひげぽん
- オープンソースMona OSの開発者。低レベルプログラミングと上位レイヤープログラミングができるが、中間層の知識がすっぽり抜けている人。はてな社員。
- 浜地慎一郎
- そこらの趣味プログラマ。スクリプト言語のブリッジを書くのが面倒というあたりからこのあたりに興味を持ちましたが、どう考えてもブリッジを書くより面倒になってる気がします。でも気にしません、楽しいですし。
- 中村孝史
- 適当に生きてる会社員。GCCにコードを吐かせてるだけで暇潰しができます。もはや手段と目的が360°ぐらい入れかわってるような気が。
- 青笹茂
- UI から API まで様々なインターフェイスに強い関心を持つ。リファクタリング大好き。シンボル名とインデントには特に拘る。流れのプログラマ。お仕事くださいな。
- 首藤一幸
- つくばに来てから2kg/年ペースで脂肪が増えました。40歳の自分を想像して恐くなったのでダイエットを始めたプログラマ。
- 八重樫剛史
- 日々是佳境也。
- 大和正武
- コンパイラの前にまずエディタだった。カーネルの前にコンパイラだった。それが、他の人がカーネルを書く下地になった。我々も、そろそろ足場を固め直しの時期にあるのではないかと感じているフリーソフトウェアプログラマ。
- 野首貴嗣
- むしろBinary 1.0だった人。興味の対象はもっぱらデータなのでダンプ大好き。手でRSSなどを記述するというWebマイナス2.0という概念を提唱してみたが華麗にスルーされた。
- 鵜飼文敏
- プログラムはどう動くのか?~ELFの黒魔術をかいまみる等の著者。現実逃避に他人の佳境をネタに遊ぶのが最近の楽しみ。
- 後藤正徳
- 斜め下を行く今日このごろを何とかしたい望んでいる。
- よしおかひろたか
- 47歳でカーネルコミュニティにデビュー。おやじ道まっしぐらである。
- BERO
- 以前エミュレータとか作っていたが興味がコロコロ変わって色々手を出す人。
- g新部裕
- BinaryよりもTrinityではないかと考える日々をすごす。ハノイの塔カウンタが動かなくなっていることにさっき気がついた。