2007年5月 5日
カメラのしくみ
カメラのしくみについて勉強しようと思い、そのままずばりのタイトル、『カメラのしくみ』という本を読みました。
この本は日本カメラ博物館の売店で見つけました。売店の限られたスペースの中で並んでいるには何か理由があると思い、著者略歴を見ると、ニコンに長年勤めた後、現在は大学で教えているという豊田堅二さんという方でした。
もともと、なぜカメラのしくみに興味を持つようになったかといえば、 デジイチを使うようになってから、絞りやシャッター速度といったパラメータに気を使うようになった割に、そのしくみをちっとも理解していないのはいかがなものか、と思い始めたためです。
これはちょうど、プログラミングで「a() という関数を使えば A という結果が得られるが、そのしくみはわからない」という状態でプログラムを書いているのと似ているかもしれません。求める結果が得られればそのしくみを知らなくても多くの場合、困りませんが、しくみを知っているのと知らないのでは大違い、という場合もあります。
というわけで、『カメラのしくみ』を読みました。この本はちょうど私が疑問に感じていた点をずばりとカバーしており、期待通り内容でした。図解入りの見開き2ページでひとつのトピックが完結するという非常に読みやすい構成となっています。古いカメラの技術についても触れられており、技術の進歩の歴史が伝わってくるのもポイントです。
この本のおかげで、被写界深度はなぜ発生するのか、シャッターはどう動いているのか、オートフォーカスはどういうメカニズムなのか、などなど、そういった疑問がだいぶ解消しました。といっても、あくまでも入門書なので、専門的なレベルの知識が身に付いたというわけではありません。
この本を手始めとして、徐々に高度な本も読んでいこうと思います。カメラというものは高度な技術のかたまりであり、深い歴史があるということがわかってきました。
広角レンズの焦点距離について
ところで、この本の焦点距離の説明と、一眼レフカメラのレンズマウントの説明を読んで、ひとつ疑問が生じました。焦点距離の図をみると、レンズから焦点面(フィルムやセンサーの面)までの距離が焦点距離となっています。
一方、レンズマウントの説明を見ると、フランジバック(マウントの取り付け基準面から焦点面までの距離)は各社40mm以上となっています。ではどうやって広角14mmといったレンズを作ることができるのか?という疑問です。
ネットで調べてみると、一眼レフカメラでは、レトロフォーカスというしくみで、広角レンズを実現しているということがわかりました。Wikipediaの写真レンズより引用:
- レトロフォーカス
- 元来フランス・アンジェニュー社の「レトロフォキュ」という広角レンズに由来する。逆望遠レンズと言うこともある。一眼レフで広角レンズを設計する場合必須。利点はレンズの前面に凹レンズ系をおいたので、レンズの第2主点が後方に移動し、バックフォーカスが長く出来るため、可動ミラーに干渉しない。(後略)
PENTAXのサイトにある レトロタイプの説明をみると、「バックフォーカス(レンズ最後端から焦点面までの距離)(fB)が焦点距離(f) より長くなっている」という図があります。
一方、レトロフォーカスの方式ではなく、ミラーを上げた状態でマウント面より奥深くまでレンズの筒をつっこむ形で実現したものもあったようです(参照: ニッコール千夜一夜物語 | 第一夜「NIKKOR-O 2.1cm F4」、日刊アブライトニュース: レトロフォーカス(1))。この場合、カメラ本体のファインダーは使えず、専用のファインダーを取り付けて撮影していたようです。
日本実業出版社 (2004/10)
売り上げランキング: 222520

