2006年12月11日

もし必要なら - 学校では教えてくれないバッドノウハウ英語 #3

学校では教えてくれないバッドノウハウ英語の3回は、"if need be" を取り上げたいと思います。"if need be" はソースコードのコメントの中でとりわけよくみられる表現です。

 

"if need be" の意味は「もし必要なら」です。同じ意味を表す "if necessary" という表現も一般的ですが、"if need be" の方が2文字分短いためか、"if need be" の方を好むプログラマも多いようです。

例)
// Change the font size if need be.
// フォントサイズを変更する、必要なら。

We could help improve the test coverage if need be.
必要ならテストカバレージの改善を手伝ってもいいよ。

この表現はメールでもよく用いられます。初めて見たときは面食らいましたが、英和辞書で need を引くと、普通に意味が載っていたので、面食らったのは私くらいかもしれません。基本的に書き言葉のため、口頭での会話で用いられているのは聞いたことがありません。

"if need be" と似たような場面で使われる表現としては、"just in case" があります。こちらは教科書でお馴染みの「~だといけないから念のため」という意味の表現です。

例)
// Check the input values just in case they give us garbled data.
// 変なデータをよこすかもしれないから、念のため入力の値をチェックするよ。

「もし必要なら」という場面はプログラミングをする上で頻繁に発生します。「もし必要なら~する」という関数を作るときには DoSomethingIfNecessary() あるいは MaybeDoSomething() と命名するという慣習が広く見られます。個人的には Maybe... の方が短くて好みです。このような慣習に従うとコードが読みやすくなるのでお勧めです。

なお、DoSomethingIfNeedBe は非常に少ないようです。

追記

if needed が普通ではないかとのご指摘をもらいました。ありがとうございます。