2007年3月 2日

特別扱いする - 学校では教えてくれないバッドノウハウ英語 #9

学校では教えてくれないバッドノウハウ英語の9回は、special case ~という動詞の表現を取り上げたいと思います。

 

"special case" は通常、「特別な場合」という意味の名詞として使われます。しかし、英語も日本語と同様に、名詞は動詞化する傾向があるため、"special case" は「特別扱いする」という意味の動詞としてもよく使われます。

例)
I didn't want to special case IE4 but I had to...
IE4 を特別扱いしたくなかったんだけど、避けられなかったよ。。

Would it be possible to special-case this file so that we don't have to worry about it?
このファイルのことを気にしなくて済むように、特別扱いするってできる?

人によって "special case" と空白を入れる場合と "special-case" とハイフンを入れる場合にわかれますが、意味は同じです。

名詞としての用法の場合は、特に変わったことはありません。

例)
I needed to modify the error handling logic for the special case where input is undefined.
入力が未定義という特別な場合のために、エラー処理のロジックを変更する必要があったよ。

Debugging takes longer than you anticipate? This is just a special case of Murphy's laws.
予想しているよりデバッグに時間がかかる?マーフィーの法則のひとつの形態に過ぎないね。

"spacial case" の反対は "general case"、あるいは "normal case" で、こちらは「一般的な場合」という意味になります。case で終わる表現には他にも "edge case" (境界ぎりぎりのケース)、"corner case" (めったに発生しない厄介なケース) などがあります。

本来、"special case" は特別な場合を指すはずの言葉ですが、ソフトウェア開発では「特別な場合」が非常に多いので、"spacial case" といわれても "general case" の一種かなという程度の感覚になってしまいがちです。"corner case" といわれて、はじめて厄介な雰囲気が漂ってくるという感じでしょうか。